少しずつあたたかくなり、花粉症に悩まされるシーズンになりました。くしゃみや鼻水、目のかゆみといった症状がつらい花粉症。花粉症は人間だけでなく犬にもあることをご存じでしたか? 今日は 犬の花粉症 について、症状や対策をお話します。
結論から言うと、犬にも花粉症はあります。犬にもさまざまなアレルギーがあり、アレルギーを起こす物質のひとつとして花粉があります。犬の花粉症の原因となる主な花粉とその季節は下記です。
この中でもブタクサは犬のアレルギー症状を引き起こすアレルゲンとして知られています。また、イネ科の花粉は重くて飛散しにくいのですが、犬が好きなお散歩コースに生えていることが多いので注意が必要です。
犬の花粉症 は、鼻や目の痒みというより、皮膚や消化器に症状が出ることがわかっています。花粉の時期に下記のような症状が見られたら、犬の花粉症 を疑って注意してあげましょう。
犬の花粉症 対策は、人間と同じです。「できるだけ花粉と触れないようにし、家の中にも持ち込まない」ことが基本になります。その上で、愛犬のために飼い主ができる花粉症対策を5つご紹介します。
1日のうち1番多く花粉が飛散するのは、昼の12時頃。次に多いのが夕方の6時前後といわれています。お散歩はこの時間帯を避けるようにしましょう。また雨の翌日は、雨で地面にたまった花粉が再飛散するため、花粉の飛散量が多くなります。
犬の体は被毛で、人間よりも花粉がつきやすいです。お散歩のときは洋服を着せて、花粉が直接つかないように保護することも有効です。お散歩から帰ったら玄関先で洋服を脱がせて、家の中に花粉を持ち込まないことも大切です。
お散歩から帰ったら、玄関先で体に付着している花粉を落としてあげましょう。水けを絞ったタオルやウエットタオルなどで手足や体を拭いてあげましょう。顔や手、足は花粉が付着しやすいので、念入りに。ブラッシングも花粉を落とすのに有効です。
普段よりもシャンプーの回数を増やすことも効果的です。ただし、シャンプーのし過ぎは皮膚炎やストレスの原因にもなるので注意が必要です。頻繁にシャンプーをする場合はシャンプーの種類について(低刺激で炎症を抑えるものがおすすめ)も気にしてあげましょう。
人間の花粉症対策と同じですが、気をつけていても花粉は部屋の中に入り込んでしまいます。室内に花粉がたまらないよう、掃除をこまめにし、空気清浄機や加湿器を使って室内の花粉をなるべく減らしましょう。
愛犬に花粉症のような症状が見られたら、一度獣医さんに相談することをおすすめします。動物病院では、アレルギー検査を受けることができます。アレルギー検査を受けることでどの花粉に対するアレルギーなのかを特定することができ、対策もしやすくなります。アレルギー検査は、「アレルゲン特異的IgE検査」といって、採血して行うものが一般的です。
「外出するとかゆみが悪化する」「室内にいるとかゆみが落ち着く」など、症状が出るタイミングや、環境についてしっかり伝えると、獣医師さんも診断がしやすくなります。
検査で花粉症があるとわかったときは、基本的には人間と同じく、症状を抑えるための対処療法がメインとなります。皮膚のかゆみなどを抑えるために、ステロイドや抗ヒスタミン剤が処方されることもあります。飲み薬のほかに、症状によっては外用薬(塗り薬)が処方されることもあります。薬の使い方は、獣医さんの指示をよく守るようにしましょう。
果物や生野菜を食べた後、数分以内に唇、舌、口の中や喉にかゆみやしびれ、むくみなどがあらわれることがあります。それが口腔アレルギー症候群というもので、花粉症が関係しているかもしれないといわれています。
花粉症は、花粉のアレルゲンに対するIgE抗体があります。生野菜や果物のアレルゲンは花粉のアレルゲンと構造が似ているため、食べたときに口の中でもアレルギー反応が起こることがあるのです。
スギ花粉症の犬が口腔アレルギー症候群を発症したという報告があり、花粉症と口腔アレルギー症候群の関連が注目されています。花粉症のある犬に果物や野菜を与える際には、注意した方がいいでしょう。具体的には、下記の果物、野菜に気をつけたほうがいいと言われています。
ここまで、犬の花粉症 についてお話してきましたが「猫は花粉症にならないの?」と思った方もいるかもしれません。猫の場合も、犬と同じように花粉症の症状が出ることはあります。ただし、飼い猫は室内猫が多いため、お散歩で外に出る犬よりもその割合が少ない傾向にあります。室内に入り込んだ花粉がアレルゲンとなり花粉症になってしまうこともありますので、猫の飼い主さんも部屋の掃除をこまめにする、玄関先で洋服についた花粉をはらうなど、花粉が室内に入り込まない工夫をされることをおすすめします。
花粉症をはじめとするアレルギーは根治がむずかしいと言われています。人間もそうですが、犬も花粉症になってしまうと、長く付き合っていかなくてはなりません。
そんななかでできることは、症状を和らげてあげること。愛犬の花粉症に気を配ってあげられるのは、飼い主さんだけです。たくさんの愛情を注いで、つらい花粉の季節を乗り越えたいですね。
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