いつかはやってくる愛犬とのお別れ。想像もしたくありませんが、幸せをたくさんくれた愛犬を、最期の時までしっかり看取ってあげたいものです。今回は、愛犬が最期を迎えるときに見られる5つの症状、最期が近づいたときに飼い主さんがしてあげられることをご紹介します。
犬の老化のスピードは人間の約4倍と言われています(大型犬は7倍)。ですから、7~8歳を過ぎると、シニア期に入ります(大型犬は5~6歳を過ぎるとシニア期)。
犬はシニア期に入ると、加齢とともに以下のような老化のサインが見られます。
老犬になった犬が突然死することは少なく、たいていの場合は前兆が見られます。前兆がわかっていれば、残された時間を意識して愛犬と過ごすことができます。老犬の最期が近づいたときに見られる5つの症状は以下の通りです。
犬は、加齢ととも消化・吸収の能力が衰えてきます。活動量も低下するため、一般的には老犬になると食が細くなってきます。好物や美味しいにおいがするものなら食べることもありますが、最期が近い時にはまったく食べなくなり、水も飲まなくなることがあります。
老犬になると周りから受ける刺激に興味を示さなくなったり、関節に痛みがあったりするために、動こうとせず寝ていることが多くなります。やがて、飼い主さんが通っても目で追わなくなったり、名前を呼んでも反応が鈍くなったりします。最期が近づくと身体を起こすことがむずかしくなり、寝たきりの状態に。意識がもうろうとしていることも多くなります。
加齢とともに消化・吸収能力が衰え、消化の悪い食べ物(硬いドッグフードやガムなど)を食べると、嘔吐や下痢をしやすくなります。また、亡くなる前には下痢が続くことがよくあります。肛門の筋肉もゆるくなるため、便が漏れ出てしまうこともあります。
犬は最期が近づくと、体温が低下します。震える様子を見せたり、足が冷たくなることもあります。動物の体温の低下は死に直結する危険なサインです。
最期の最期には、けいれんを起こすことが少なくありません。手足をバタバタと動かしたり、後ろにのけぞって四肢を突っ張るような症状が見られるけいれん。苦しそうで見ているのがつらくなりますが、意識がないため本人は苦痛を感じていないことも多いといわれています。
上記のような症状が見られ、お別れが近いと思ったら、愛犬のためにできることを精一杯してあげましょう。愛犬の命を最期までしっかりと看取ることは、飼い主の大事な責任です。愛犬の様子をしっかりと観察してお世話をしてあげましょう。
●生活の介助
老犬になると飲み込む力が弱くなるので、フードを食べやすいようにふやかしたり、スポイトやシリンジを使って水をあげましょう。老犬は寝たきりになると下痢や嘔吐をしやすくなるので、ペットシーツやタオルをこまめに交換して清潔な状態にしてあげましょう。また、寝たきりになると床ずれを起こすことも。体位をこまめに変えてあげたり、床ずれ防止用のマットも使うといいでしょう。
●たくさん愛情を伝える
反応が鈍くなっていても、飼い主さんから声をかけられることは愛犬にとって最大の喜びです。名前を呼んであげる、頭をなでるなど、たくさんコミュニケーションをとって愛情を伝えましょう。
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愛犬とのお別れで、喪失感や悲しみを味わわない飼い主さんはいないでしょう。愛犬とのお別れが近づいたときに、残された時間できちんと「ありがとう」と伝え、「やれるだけのことはやった」と思えることで、悲しみが少しだけやわらぐこともあるかと思います。飼い主さんが後悔しないためにも、愛犬を看取る心の準備を整えておきたいものです。
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